藍色の空間

魂にメスはいらない

『嫌われる勇気』

 本書は、フロイトユングと並び「心理学の三大巨頭」と称される、アルフレッド・アドラーの思想(アドラー心理学)を、「青年と哲人の対話篇」という物語形式を用いてまとめた一冊です。欧米で絶大な支持を誇るアドラー心理学は、「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに、きわめてシンプルかつ具体的な“答え”を提示します。この世界のひとつの真理とも言うべき、アドラーの思想を知って、あなたのこれからの人生はどう変わるのか?もしくは、なにも変わらないのか…。さあ、青年と共に「扉」の先へと進みましょう―。(Amazonより)

 

アドラーは心理学者なのだけれども、本書を読むと、哲学?自己啓発?はたまた宗教?と最初は混乱しながら読んでいた。

屁理屈とまでは思わないが、単なる言葉遊びではないか、とも思えて仕方なかった。

しかし、著者があとがきで述べられているように「読者の方々が抱くであろう疑問を丁寧に拾い上げるべく、哲人と青年による対話篇形式を採用することにした」という作戦がとても成功していると思った。

読者が抱く疑問や反発心を青年が見事に拾い上げ、哲人にぶつけてくれている。

そのやりとりが進むにつれ、青年はアドラー心理学に理解を示し、実践の決意をするのだが、それは読み手も同様なのである。

少なくとも私はそうだった。

ただしこの理論を理解、実践していくにはとても時間を要するとも書いてあった。

迷ったらこの本を読んでまるで哲人と対話を重ねているかのように、振り返る必要がある。

でも、それでも読み終わった時点で今私は「いま、ここ」を生きると感じれる。

すごい本だと思う。

 

印象に残った言葉

所属感とは、生まれながらにして与えられるものではなく、自らの手で獲得していくもの (P188)

「変えるもの」と「変えられないもの」を見極めるのです (P228) 

人生とは、いまこの瞬間をくるくるとダンスすように生きる、連続する刹那 (P266) 

世界とは、他の誰かが変えてくれるものではなく、ただ「わたし」によってしか変わりえない (P281)

 

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え